保険のコラム

【教えて!ファイナンシャル・プランナー】vol.7 がん保険って若いうちから入った方がお得?

AYA世代がんがん保険がん年齢罹患率

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「がん保険って若いうちから入った方がお得なの???」
いずれはがん保険に加入しようと思うけれど、トータルで払う保険料はなるべく抑えたい。色々考えると、結局いつ入れば良いのかわからない・・・そんな方も多いと思います。
今回もファイナンシャル・プランナーの黒田尚子さんに教えていただきました。
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保険を損得勘定だけで考えるなら、終身型のがん保険の場合、一般的に、保険料の割安な若いうちに加入した方がお得と言えます。

例えば、入院日額1万円、保険期間・保険料払込期間は終身、抗がん剤治療特約、手術給付特約、先進医療特約、退院療養特約が付帯されたA社 のがん保険で試算してみましょう。


■年齢別・性別の保険料
20歳:男性1,710円、女性1,560円
40歳:男性3,440円、女性3,240円


■70歳まで保険料を払い続けた場合の保険料総額
20歳~70歳まで加入(50年間):男性1,026,000円、女性936,000円
40歳~70歳まで加入(30年間):男性1,238,400円、女性1,166,400円


同じ保険商品であっても、20歳から加入した場合は40歳からに比べ、男性が約21万円、女性が約23万円割安に加入できます。
ただ、注意すべきは、これがすべてのがん保険に当てはまるわけではないという点です。
がん保険は、がんにかかったら給付金がもらえる保険ですから、保険料は、がんの罹患率に大きく影響されます。


統計的にみると、がんの罹患率は、女性の方が男性よりも早く高まります。
これは、20代後半から子宮頸がん、40代後半から乳がんや子宮体がんなどの患者さんが増えてくるためです。

15歳から39歳の若年成人のがん患者を「AYA世代」と呼びますが、国立がん研究センターの調査(※)によると、AYA世代のがんは25歳を超えると急増。
30代で発症した人は40歳未満のがん全体の7割を占め、かつ20歳以上の患者の8割が女性です。その理由が、子宮頸がんや乳がんの患者さんの増加というわけです。
その後、50代になると、男性の罹患率も右肩上がりに上昇。80代では、男性の罹患率が女性の倍以上になります。

このことから、商品によって、がん年齢(がんになりやすくなる年齢)の女性の方がそれ以降の年代の女性より保険料が高いといった逆転のケースも出てくるのです。
保険料設定については、罹患率だけではなく、その保険会社の商品戦略なども絡みあう、いわばトップシークレット的な扱い。

このほかにも、がん保険の中には、「保険料払込免除特約」が付帯できるタイプもあり、がんになったら以後の保険料は不要となります。
とにかく、一概に、若い時に入ればお得とは言い切れず、色々とシミュレーションしてみることをお勧めします。


ただし、お得かどうかばかり気にして、罹患率が高まるギリギリまで待っている間に、がんになったという羽目に陥るのも困りますよね。

罹患率や保険料が払える範囲かどうかも大切ですが、がん保険に加入するタイミングは、結婚や出産で扶養家族が増えたり、住宅ローンを組んでマイホームを購入したり、保障ニーズが高まったときではないでしょうか?


※国立がん研究センター「~小児がん中央機関による初めてのデータのまとめ~がん診療連携拠点病院等院内がん登録2016-2017年小児AYA集計報告」(2019年10月18日)
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2019/1018/

黒田 尚子さん
ファイナンシャル・プランナー
がんと暮らしを考える会・理事
CNJ認定乳がん体験者コーディネーター

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