保険のコラム
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「がん検診は今からいくべき?」
自らもがんサバイバーである、ファイナンシャル・プランナーの黒田尚子さんに教えていただきました。
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誰でも、自分が病気だと知るのはイヤですよね。ましてや、「がん」なんて!
私自身も、40歳で乳がん告知を受けたときは、まさか自分が、そんな大変な病気になるなんて、信じられませんでした。
しかも、自覚症状はゼロ。体調の異変など、まったく感じていませんでした。
そんな私のがんが見つかったのは、自治体が実施するがん検診を受けたおかげです。
がんが怖いからといって、がん検診を受けないままだと、早期で見つけられるがんの発見が遅れるかもしれません。
そうすると、身体のダメージが大きいだけでなく、お金もかかります。進行がんは、再発リスクが高く、治療期間の長期化や医療費の高額化を招く可能性が高いのです。
とはいえ、やみくもに、がん検診を受けるのもお勧めしません。 39歳以下の女性が罹りやすいがんとして、乳がんや子宮頸がんが挙げられます。
よく尋ねられるのは、20~30代の若い女性から「マンモグラフィを受けた方が良いでしょうか?」という質問です。
私は医療者ではありませんが、以前、主治医に確認したところ「受けなくても良いですよ」と言われました。 その理由は、乳腺濃度の高い若い世代は、マンモグラフィでは、乳がんが発見できないことが多いから。 乳腺が密集している高濃度乳腺は、乳房もがんも白く映るため、がんを見つけにくく、有効とは言えないのです。
この状態を、医師たちは「雪原で白いウサギを探すようなもの」と表現します。
また、高濃度乳腺の影響を受けない検査法として、超音波検査がありますが、こちらも、全国的に超音波検診を実施した場合、死亡率が下げられるという結論には至っていません。
39歳以下は、画像検査よりも、月に一度、自分で乳房の状態を確認する「自己触診」を習慣づけておくことをお勧めしています。
ただ、そもそも、がん検診は、症状のない人が受けるものです。
異常が感じられる人は、すぐに受診をお勧めします。また、いわゆるがん家系で、遺伝性がんが疑われる人も、この限りではありません。
自己判断せず、検診については、専門医に相談してみてください。
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黒田 尚子さん
ファイナンシャル・プランナー
がんと暮らしを考える会・理事
CNJ認定乳がん体験者コーディネーター
2009年乳がん告知を受け、自らの実体験をもとに、がんをはじめとした病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行っています。
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